![]()
これも私がまだ新人の頃、搭乗ゲートで担当便の旅客搭乗の準備をしていた時のお話です。
私達、グランドホステスの仕事の中には担当の便の搭乗ゲートで搭乗準備というお仕事があります。
例外はありますが、大体新人が先ゲートに行き、旅客やその便の情報
これから始まるボーディング(機内へにご案内)のための準備をします。
折り返し便などは、もともとクルー(パイロットやスチュワーデス)が機内に残っている事が多いのですが
これはまだ機内に誰も乗っていない(整備さんはいらっしゃったかな)
その日初めて空港を出発する飛行機を担当した時のお話です。
私はまだ新人で、手際がよくなかった為、通常の待機時間よりかなり早くゲートへ向かいました。
まだ朝も早く、またローカル路線だったため、お客様もまばらで
ゲートの周りにはまだ私位しか人は見当たりませんでした。
その便はジャンボ飛行機での運航ではなく小さな飛行機での運航のため
ボーディングブリッジ(空港と飛行機とを結ぶ橋)は左の一つのみ開いているというものでした。
私が一人でアタフタと準備をしていると、一人の客室乗務員がやってきました。
通常は機長の方が早くやってきて飛行機の点検のような事をしますが
その日は彼女の方が先でした。「おはようございまーす!」
我に返りご挨拶をすると、彼女は開いていないブリッジの方へとスタスタと進んでいきました。
「あ、あっちは開いてない〜!」と、もうダッシュで追いかけました・・・がいらっしゃらないんです・・・。
「今後ろ姿が見えてたのに・・・ブリッジから下に行ったのかな・・・」
いえいえ、ブリッジには鍵がしまっておりますし、途中にも下に降りられる階段はあるのですが・・・
暗証番号で管理されており、彼女達は番号知らないんです。
自分の仕事でテンパッていた私は、その場でそんな事気づくほど頭がまわっておりませんでした。
「どこ行ったのかな?あー準備しなきゃ」と。
少し経つと機長達がやってきて、その後客室乗務員の皆様がやってきました。
「おはようございます!先ほど客室の方いらっしゃってましたよ。開いてないブリッジに行ってしまって・・・」
「この便は私達だけだけど・・・間違えたのかしら?」
「いえいえ、こちらにはいらしてないので、もう機内かと・・・」
客室のベテランらしき方の顔色が変わりました。
「その方、色白?あごまでのおかっぱ?」と。
「はい。スラーっとして、お顔は拝見しておりませんが、色白で、おかっぱだったと思います。」
「・・・・・・・・・・」
なにやら、ひそひそとそのまま機内へ客室の方達は行かれました。
その後、機内との打ち合わせ(ブリーフィングと言われるもの)をします。
私がブリーフィングの為に機内へ行くと新人らしき客室の方が
「よく出るんですって・・・。私は初めてですけど・・・。」と。
ベテランの方とのブリーフィングの際、その方は何も言いませんでしたが・・・。
私は空港に残る人ですが、彼女達はご一緒のフライトとなったわけで・・・。
それからしばらくは早朝・深夜のフライトの担当時は身も心も凍る思いでした・・・。
信じられない?ですよね。でも本当なんですよ・・・。